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数学

数の世界を共に体感する中で見つめるもの

数学で大切なのは、公式をたくさん覚えることでしょうか?  私たちは、覚えた公式を使って素早く正確にたくさんの問題を解くことよりも、大切にしていることがあります。

自由の森学園の数学は、様々な道具を使って実験したり、測定してみたり「目の前で数学が起こっている」ということを実感することからスタートします。例えば、下の写真にあるような「ハノイの塔」というゲームをしてみたり、ブロックを組んだり……。

そこで感じた「不思議だな」「どんな仕組みか知りたいな」という気持ちこそが、本来の数学的な探求であり、これがエネルギーとなって授業が進んでいきます。

授業の中では、個人がその疑問や問いにじっくり向き合う時間だけでなく、誰かと一緒に考えたり、意見を交わすことで発見する時間も大切にしています。「数学=個人の力が試される学問」だと思われがちですが、有名な数学者を例に挙げると、パスカルとフェルマーはカードゲームをしているときのお互いの議論から確率論を生み出しました。

誰かと一緒に取り組めば、自信のない考えや勘違いも、みんなで答えを導くまでの立派な材料になります。自分ひとりでは思いつかなかったたくさんのアイデアに出会い、誰かと一緒に問題を解決していく数学の経験は、将来「他者と一緒に考えながら社会をつくっていく力」につながっていくはずです。

〈相似な図形〉原画にしたい絵の近くに「ある点」を打ちます。この「ある点」がどんな図形でも拡大できる強力な「道具」になります。紙に書いた、ただの点がどうやったら「道具」に変わるのかを考えます。拡大は10倍でも100倍でも思うがまま。せっかくならば教室の外に出て、実物大のナスカの地上絵を描いてみたいと思うようになります。

〈ナスカの地上絵〉グラウンドにポイントを打ち、一筆書きでハチドリの地上絵を描きました。

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