誰もが情報の発信者になれる時代。だからこそ「伝わりやすい伝え方」が大切であると情報科では考えています。
例えばあなたが、「みんなで旅行に行きたい」と考えたとします。その計画には、多くの友達に参加してもらいたい。あなたは「私はこの場所へ出かけてこれを見て、みんなでこんなことがしたい。だから一緒に行こう」とSNSでその考えを伝えました。あなたは、ワクワクしながらみんなからの返事を待ちます。けれど「どうしてその場所なの?」「いくらかかるの?」「移動手段はどうするの?」集まるのは心配の声ばかり。「自分にとって楽しいのかどうかわからないな」と、最初から相手にしない人たちもいました。わかってもらえると思っていたあなたはがっかり。「みんなは興味ないんだ」と思い込んで、その話題をやめてしまいました。
こんな「情報のすれ違い」は、インターネットを介したやり取りではよくある事です。顔を見て話せば伝わることが、簡単には伝わらない。だから、文章の内容、文字の大きさ、色彩などの構成要素を、情報を受け取る相手の気持ちを想像しながらデザインしていくことが大切になります。
どんな伝え方をすれば、伝えたいことが伝わるのか。どうすれば、伝えたい人たちと良いつながりを作っていくことができるのか。情報がはん濫する現代社会においてとりわけ大切なこれらの問題を、授業では、実際に「伝えたい内容」を自分で作り上げていく課題に取り組みながら考えていきます。
