2022 年 新年のごあいさつ
理事長 鬼沢 真之
あけましておめでとうございます。
昨年1年間の、学園へのご支援、ご協力に感謝申し上げます。 そして、今年が皆さまにとって実り多い1年であることを願って おります。
昨年は、一昨年に続いて様々な教育活動を制約された1年でした。オンラインによる授業、制約された行事やクラブ活動など、本来人と人が触れ合いながら行われるべき営みを大幅に切り縮めなければなりませんでした。
また、学園の教育活動を広く知っていただくための学校説明会も、人数を制限したりオンラインで行わなったりしなければなりませんでした。ご不便をおかけした皆さま、申し訳ありませんでした。
一方で、そういう中でも、昨年は行うことができなかった中学3年生の沖縄修学旅行や、年末の音楽祭を実現させることができました。今後の動向は不確定ではありますが、安全性を考慮しつつあるべき教育活動を徐々に回復していきたいと考えております。
今年は、自由の森学園がユネスコスクールに加盟して5年目となります。この5年の間に、気候危機という表現が一般的に使われるようになるなど、社会の中で地球環境の持続可能性がより深刻にとらえられるようになってきました。昨年行われたCOP26では、様々な限界はありつつも、世界が気候危機に対して向き合う方向性が明らかになり、2030年までに二酸化炭素の排出量を半減させるという目標が定着しました。
自由の森学園も、寮に設置したバイオマスボイラーを稼働させ、これまで燃料としていた化石燃料の使用を大幅に削減しました。また、教室棟、美術棟、食堂などの屋根には、太陽光パネルを設置。今年度の公開教育研究会では、オンラインで学園が取り組むESDの実践について公開しました。
さらに先日、学園では使用済みの天ぷら油を再生したBDF(Bio Diesel Fuel:生物由来の油を原料とした、ディーゼルエンジン燃料)で走るワゴン車を導入しました。学園の食堂で出た廃油を業者に引き取ってもらい、それを原料とした燃料を購入することとしています。今後は、ご家庭で出た廃油も回収できるシステムを考えていきたいと思います。
新たな1年の始まりにあたり、人々が平和で豊かに生きられる社会を見据えながら、人間が人間らしく自立成長するための学校づくりの歩みを進めてまいりたいと考えております。
自由の森学園 理事長
鬼沢 真之