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教育理念
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A Happy New Year

2021 年 新年のごあいさつ
理事長 鬼沢 真之

みなさま あけましておめでとうございます。

昨年一年、学園は、多くの皆様に支えられてまいりました。心より御礼申し上げます。

新型コロナウィルスの感染拡大が収まらず、不安な年明けとなりました。新たな一年、皆さまが健康に過ごすことができますよう心から願っております。

昨年は、経験することのなかった一年間でした。臨時休校と入学式の延期、その後の分散登校、短縮授業など様々に学園の教育活動に大きな影響がありました。学校説明会などの入試に関するイベントも人数制限を行いました。ご不便をおかけした方々にお詫びするとともに、コロナ対策にとご寄付をいただいたことに対してお礼申し上げます。

今後のことは見通しづらいことですが、学園ではあらゆる状況に対応するため、全教室にWI-FI環境を整え、リモート授業を展開できる体制を構築しました。今年もその時々にできる限りの対策を考え続け、生徒の安全と学びを守り続けていく決意です。

私たちが直面しているこのウィルスとの緊張関係は、人間と自然との距離感の問題です。人間の活動が拡大する中、これまで触れることのなかった領域に足を踏み入れることでそのきっかけをつくり、都市化、グローバリズムの進行が拡大に拍車をかけています。

一方、気候変動の危機も喫緊の課題です。ようやく日本政府も重い腰を上げましたが、温室効果ガスの削減は行政任せにできる課題ではありません。

学園は、これまでも自然エネルギーへの転換を進めてきましたが、昨年から工事を進めてきた寮のバイオマスボイラーが完成に近づいています。寮生が帰寮する7日には運用できるよう配管などの工事を連日行っています。業者の方々は年末年始も連日市内に宿泊して作業にあたって下さっています。

今回のボイラーは、木材を燃料にしているので、燃焼させても二酸化炭素の排出はプラスマイナスゼロとなります。試算では年間の二酸化炭素の排出を、重油を使っていた年に比べて98トン削減できることになります(ガソリンもしくは灯油に換算すると約4万リットル分です)。

燃料となる薪は、主に飯能市内の製材所から出る端材です。これを学園が購入することで、その費用は地元に還元され、山の森林を健全に保つことにつながります。農作物などですでに行われているエネルギーの「地産地消」の取り組みです。

これに、自然災害時の停電に備えた発電設備を加え、地球と地域の環境を守り、寮生の安全を確保するシステムです。稼働には、地元の業者をはじめ、寮生の協力を得る計画で、一つの環境教育の教材としても機能させたいと考えております。

不安な幕開けとなるこの一年、それでも希望の灯をともしながら進んで参ります。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

2021 年 元旦     鬼沢 真之