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※ ESD(Education for Sustainable Development)  持続可能な開発のための教育「今日もみかんの皮だけだったよ」 残食がほとんどないことは、作り手の私たちにとっても、野菜を納品してくださる生産者さんにとっても、本当に嬉しいことです。 日替わりで納品される新鮮な野菜は、卒業生の保護者の方や創立以来のお付き合いがある生産者さんから届くもの。どれも有機農業(化学的に合成された肥料や農薬を使用せず、遺伝子組み換え技術を利用せずに育てた農作物)で育てられた食材です。 食堂では、それらの食材を活かし、できるだけ無駄なく使うように心がけています。それでも毎日の調理の中で出る、野菜の皮や出汁の出し殻は、食堂にあるコンポストで堆肥になり、近くの生産者さんの畑の肥やしになります。 こうした循環が「自分と食べもの」とをつなげてくれる。自分を取り巻く食環境の在り方が見える形で食事作りを行っている場所が、自由の森学園の食堂なのです。巡り続ける食べものと共に——。 食堂で繰り返される小さな循環は、5年先、10年先の農業や自然環境の在り方、はたまた自分の食生活にも少しずつ関わり合っているのだと、食堂にいると実感します。 これが、学校が運営する食堂だからこそできる、次の世代の食卓へ手渡すための「食からつながる教育」の形なんだなあ、と思ったのでした。食べものは形を変えて日々循環しています。1日に作る食数は、3食でおよそ400食程度。そのうちの生ごみの量は、平均して毎日7%~10%です。食堂を利用してくれている皆さんのおかげで、食べ残しはほとんどありません!14食べものは巡る ー食堂から広がるESD※ー渡邉さやか(自由の森学園 食生活部)

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