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i 教員として自由の森学園に出会い直したいくつかの理由:4肥沼健一(総合)Koinuma Kenich 自由の森学園で、中学校の「森の時間(総合的な学習の時間)」と、高校の選択講座を担当しています。農業の実践経験があるので、「農業」、「タネ」、「林業」といった農業の周辺分野の授業を担当することが多いですね。 昨年は「○○をイチからつくる」という講座を立ち上げました。何をイチからつくるかは、授業が始まってから履修してくれた生徒たちと一緒に考えます。(つまり教員は事前に準備ができません。自分で始めたことですが、4月は大忙しです!) 去年は「親子丼」に決まりました。ニワトリをはじめ、お米に卵、やっぱり味噌汁も欲しい。いずれも無理のない範囲で「イチからつくる」のですが、まずは卵をふ化させるところから。 生徒たちが有精卵をお腹で温めながら、他の授業を受けている時期がありました。卵を温めている生徒が「次、体育だから誰か代わってー」「じゃあ、私が!」とか連携しているんですよ。みんなやるなぁ、って思いながら眺めていました。 そういう時間を過ごしていると、みんなにとって「ただの卵」が「命」になっていく。面白いですよね。ある時、ガラッと捉え方が変わるんです。生徒と、こういう瞬間を共にできるのは好きですね。11イチからやったから出会えること

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