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まいにち、お昼の食堂は生徒でいっぱいです。売店には、お昼休みが終わるぎりぎりまで、ひっきりなしに、軽食やお菓子を買いに生徒がやってくるのです。いったいみんなは、何を買っているのかな?今回は、売店で多くの生徒に出会ってきた、富山真弓さん(勤続27年)に、おはなしを伺いました。小さく紡いできた手作りの味食堂のごはん作りは、日本の家庭で繰り返し作られてきたレシピがもとになっていますが、今、売店に並んでいる手作りおやつは、食堂で働く皆さんが暮らしの中で作ってきた、まさに「おうちのおやつ」が中心です。季節限定なことや自分たちで小さな規模で作るおやつには、ホッとするような優しい味わいを感じるはずです。昔は、瓶牛乳120本が飛ぶように売れて、市販品もたくさん売っていましたが、食堂で働く人たちの趣味や得意なことが集まって、売店のおやつ作りがどんどんと広がっていったのだそうです。パウンドケーキに、天然酵母の食パン、スコーンやラスク。ヨーグルトゼリーに、季節限定のスイートポテトまで。誰かの家でひっそりと作られていた素朴なおやつが、売店に彩りを与えてくれます。どれもこれもあっという間に売り切れになってしまう、大人気のおやつばかりです。市販品も良いけれど、やっぱり手作りのものが並んでいると「なんか、良いのよね」と富山さん。今の売れ筋ナンバーワンは、スイートポテトとお肉のサンドイッチ。いつの時代も、生徒が好きなものは変わらないね、と教えてくれました。       14「小さな売店より」渡邉さやか (自由の森学園 食生活部)

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