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8鬼沢: 以前、修学旅行で日光に行かれるというので「日光の近くにある足尾銅山の跡地も見てきては?」と、校長先生になんとなくお話ししたところ、本当に実現していただきましたね。実は自分の子どもが小学生の時も修学旅行が日光だったのですが、その時も、担任の先生に「ぜひ、足尾にも」と提案したんですが、残念ながら却下されてしまいました。たとえ意義は理解していただいたとしても、長年の前例で決まっていることを変えるのは、単純に「仕事が増える」ことであることは間違いないでしょうし。今、修学旅行の存在意義を改めて問い直す塚内:修学旅行のコースは、公立でも実は決まっている訳ではありませんよ。ただ、前例を変えることは児童数の多い学校だと難しい場合もあるでしょう。旅行になかなか行けない時代には、修学旅行がただの旅行でも意味があったと思いますが、今は家族で海外にも行けてしまう時代ですからね。鬼沢: 事前学習で田中正造の話をさせてもらったとき、児童さん達は、一生懸命理解しようとしてくれました。当時の開発で今も木が生えない現地のハゲ山の写真なども紹介させてもらいました。私も「どう説明するかな……。」と考えながらでしたが、なにやら大変なことが起きたんだと思ってもらえたかな、と。塚内:現地に行く前に、情報が頭に入っていることで、見える景色から得るものも違います。事前学習と実際の体験を重ねて学んだことで、とても手応えのある時間になりました。やはり、学校で出かけるからには、何を学びに行くのか? ということからコースを考えていきたい。家族旅行ではできない体験の中で学ぶ取り組みであってこそ、価値が出てくるのだと思います。飯能市立飯能第二小学校埼玉県飯能市小瀬戸548−1学校教育目標は「学び豊かにたくましい二小っ子の育成」。児童数49名、6学級(2019年4月1日現在)。今年で創立146年という伝統があり、地域にも愛されている。山と清流に囲まれた豊かな自然の中にあり、春には鶯の声が響きわたる。

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