morinoat_25
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11思っていたんです。そこで「勉強するなら頭が柔らかいうちに!」と、調理師の専門学校に行くことにしました。料理の勉強がしたいだけで、調理師になるつもりはなかったのです。だから「1年勉強して復職させてもらうことってできます?」と、会社に確認したんですけど、仕事に全然関係ない勉強なので即却下。仕方なく辞めて入学しました。 1クラス12人くらいのこぢんまりした家庭料理が得意な専門学校。私が入学したのは調理師科です。自分でお金を出して行った学校って、やっぱり気合いが違いますね。吸収できるものは全部身につけてやるぞ! と、ものすごく真面目に通っていました。空港で食に思いを馳せる 埼玉県の川越市で、小さなごはん屋さんを営んでいます。この場所に来る前に所沢で開店したのですが、この店を始めるまではいろいろやっていましたよ。自由の森学園の高校を卒業して写真の専門学校に進み、その後はファーストフード店でバイトしていたのですが、この頃の野望は航空会社の地上職。国内の航空会社をいくつも受けた末に、「ここが良い!」と思った日本航空に無事採用。倍率がとても高く、正直よく受かったなぁと思っていました。 勤務先は羽田空港のカウンター。早朝からお昼までの勤務だったり、昼から深夜までの勤務だったり。全国の天気次第で帰れないのは日常茶飯事の毎日。「この生活は、ちゃんとご飯を食べてないと体を壊してしまうぞ」と食事を意識するようになったのですが、社員食堂で出てくるものにはあまり納得いかなくてモヤモヤしていました。家庭料理を学びに専門学校へ もともと、年をとったらスパイスやソースを売るようなお店をやりたいと岩澤 かすみ さんIwasawa Kasumi私が作る味は私だけで作った味ではないからもりのあとを歩く4116期生岩澤かすみさん〈16期生〉1984年埼玉県生まれ。自由の森学園高等学校を卒業後、日本写真芸術専門学校へ進学。卒業後、アルバイト、日本航空地上職勤務を経て、赤堀栄養専門学校に入学。保育園の調理室に勤務したのち、2015年、所沢で「Sai Kasumiごはん」をオープン。その後2017年に川越に移転。現在にいたる。

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