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3もりのあとを歩く>38西野奈那保 さん〈15期生〉1984年北海道生まれ。自由の森学園高等学校を卒業後、東京都立短期大学文化国際学科に進学。卒業後は、アイスランド航空勤務を経て札幌医療科学専門学校に進学し、言語聴覚士の資格を取得。現在、フリーランスとして東京都内の老人ホームでの業務を中心に、演芸団体事務、栃木県育英会学生寮事務と3つのわらじを履く。 その後、縁があってアイスランド映画祭などの国際映画祭の運営に関わったりもしていましたが、そろそろ自分だからこそできる仕事にシフトしていきたいなと考えていた時、最初に頭に浮かんだのは「言葉を扱う仕事」。そこから言語聴覚士の道が始まりました。ちょうどいい兼業生活 実は現在、言語聴覚士の仕事は週1回の勤務に絞ることにしていて、他に事務の仕事を2つ兼業する生活をしているんです。あまり一般的な働き方ではありませんね。会話、食べる、口に関することすべて 「言語聴覚士」という仕事は耳慣れない人が多いかもしれませんね。話すことや聴くこと、それに食べ物を噛んだり飲み込んだりすることに困難を抱えている人をサポートする仕事と言えば分かりやすいでしょうか。医師をはじめ理学療法士、ケースワーカーなどとチームを組んでリハビリを行うのが主な仕事です。 現在の私の職場は老人ホームです。入居者の方の食事について、一人ひとりの状態を見ながら安全に食べるための指導をしたり、食べ物の軟らかさや大きさを調整することを主な仕事にしています。アイスランド経由「言葉」行き 高校卒業後は、短大の文化国際学科というところに進みました。とくに興味をもっていたのがヨーロッパの小さな国、アイスランド。あちらの学生と交流するサークルに所属して現地を訪れ、短大卒業後にはアイスランド航空で事務をしていました。 いろいろな設備が古く、「いま何時代だっけ?」と思ってしまうような職場で、複写式のチケットに搭乗者名を記載するのにタイプライターをガシャガシャいわせて打ち込んでいました。間違えたら砂消しゴムで消すんです。そんなに昔の話じゃないんですよ。ただ、私に「ちょうどいい」。やりがい的なものってとくに求めていないんです西野 奈那保さんNishino Nanaho 15生期学生時代、運営に携わっていた団体「日本アイスランド学生外交会議」で、アイスランドを訪れた時の1枚。庁舎に赴き、アイスランドの現在についてレクチャーを受ける。

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