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14かけだとか。廃棄物の「リサイクルループ」の構築も、もともと1人の社員のアイデアをもとに始めた企画です。 現在、地産地消の電力づくりの流れを後押しするため、地域の小売電気事業者などを対象に、小売り電気事業の立ち上げを支援する仕事に力を入れています。私たちも電気の小売をしているので、ライバルに手を差し伸べるような取り組みでもあるのですが、小売り電気事業の業界自体が広がっていくことを目指しています。 リサイクルループ事業も、現在は関東の店舗だけの取り組み。これも全国に拡大していきたいと思っているんです。 ゆくゆくは、自然に関わる仕事をするきっかけにもなった“森の幼稚園”のような施設を作れないかと考えてもいます。今の日本は子どもたちが自然と触れ合える機会が少なすぎる。私たち大人が、自然と子ども達をつないでいければと思います。 大学4年の時に書いた卒論は「観光と開発」。このテーマも、もとはといえば高校の時に修学旅行で行った西表島で、当時進んでいたリゾート開発について疑問を持っていたことがきっかけでした。 未開発だった自然豊かな土地をリゾート地として開発することは、環境という側面から見れば「自然破壊」。でも、そこに生きる人々にとっては貴重な収入源であるという側面もあります。キレイごとでは済まないこんな問題にどう折り合いをつけていくべきなのか−−−。その問いの答えはそこでは見つからず、現職まで持ち越しています。入社当初は「和民」の店長も ワタミに入社すると、一度は必ず外食部門に配属されるので、入社して4年くらいは店舗で仕事をしていたんです。店長も務めましたよ。身長が低いので、スタッフには当時流行っていた「子ども店長!」なんて呼ばれていました。 当初、「まさか自分が店長と呼ばれるような場所に来ることになるとは」と思いましたが、店長を務めていたことで、気づけば店舗で出るゴミについて、思いを馳せるようになりました。リサイクルは、ゴミの出発点になる店舗で分別ができていることが必須ですからね。その後、店舗の廃棄物をマネージメントする業務を任されるようになった際には、店長をしていた時の経験は大いに役立ちました。やはり体験に勝るものはありません。やりたいことができるから忙しい! 今の会社は、社員のやりたいことを会社が後押ししてくれる文化があるのがいいところ。「レールがないんだったら作ればいい」という考え方の会社です。グループ会社で所有している風力発電用の風車も、現在の社長が数年前に唐突に「風車を建てたい!」と言い出したことがきっリサイクルは、ゴミの出発点になる店舗で分別ができていることが必須です三島瑛莉さん〈17期生〉1986年東京都生まれ。2004年に自由の森学園高等学校卒業後、淑徳大学国際コミュニケーション学部人間環境学科に入学。卒業後はワタミグループに就職し、現在はワタミファーム&エナジー株式会社エナジー事業本部電力事業ユニット所属。電力の販売や小売電気事業者の支援活動を中心にさまざまな事業に携わっている。現在の業務の中心である、「地産地消の電力づくり」。その根幹となる再生可能エネルギーをどのように社会にフィットさせていくかが、日々の課題だという。

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