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 秋はおいしい季節。 子どもの頃のおやつは、スルメとか蒸かしたさつま芋とか焚火で炒った銀杏で、それがおいしくってね。わたしのおやつのおいしい記憶だったのだけれど。 湯気で袋がくもるほど温かい。甘くて、なめらかで、ほんのりバターの香りが広がる。 食堂のスイートポテトは、本当においしい。 煌々と夜空に浮かぶ満月を見ると、いつもスイートポテトが食べたくなります。スイートポテトを作り始める頃に、丁度お月見を迎えるのです。旧暦の八月十五夜は満月を愛でるお月見の日。この日は古くから、収穫を感謝し、秋に旬を迎える芋類の収穫祝いを兼ねていて、「芋名月」とも呼ばれていたのだそう。 スイートポテトは、9月末から3月の間だけ売店に並ぶ大人気のおやつです。しっかり蒸かしたさつま芋を裏ごしし、牛乳と卵・砂糖・バター・塩を加えて作る、秋の看板メニュー。芋の柔らかさや甘さで分量が変わる渡邉 さやか(自由の森学園 食生活部)❷ スイートポテトづくりので、正確な分量がないところに、食堂らしさを感じます。一つひとつが手作業なので、もくもくと立ち上るさつま芋の湯気に包まれながら、黙々と作ります。 頭がまん丸で、卵黄をたっぷり塗って焼き上がった姿は、満月のよう。 焼き立てほやほやが、売店にずらりと並びます。さつま芋1kg 牛乳 250cc 砂糖 (食堂では粗糖を使用しています)50g バター 50g 塩1つまみ 全卵1個 卵黄(塗る用)1.さつま芋は綺麗に洗って皮を剥き、柔らかくなるまで蒸かします。2.牛乳に砂糖・バター・塩を加えて煮溶かします。3.蒸かしたさつま芋を裏ごしします。4. 3に2を加え、粗熱が取れたら全卵も加えてよく混ぜ合わせます。5.アルミカップにアイスディッシャーで分割します。6.卵黄を塗り、200度に熱したオーブンで、10分焼いたら完成です。みなさんのお好きな味でつくってみてくださいね15

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