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江森 真矢子さん〈5期生〉/1974年東京生まれ。自由の森学園高等学校卒業後、国際基督教大学に入学。卒業後、大手学習塾グループで総合学習・校外学習プログラムの制作・運営等に携わった後、リクルートへ転職。高校教員向け教育専門誌『キャリアガイダンス』の編集者に。2015年4月から岡山県和気町の地域おこし協力隊として、県立和気閑谷高校の総合学習と町の活性化に取り組んでいる。 1年生は学校や町の課題解決策を考えることを通して、調査や発表など基礎的スキルを学ぶことからスタートします。2年生からは、いよいよ町に出て、提案だけではなく実行する時間です。今年のテーマは、「まちの課題を解決する」。和気町に工場を持つ化粧品メーカーの協力で、高校生ならではのアイデアを生かした化粧品の企画開発に挑戦したチームもあります。また、就職志望の生徒を対象として、地元企業や個人商店、職人さんに協力していただいてインターンシップを行いました。今、高校生ってあまり電話しないんです。だからまずは電話でアポイントを取る練習から。知らない人に電話をかけるというのは、小さいようで大きな一歩です。インターンシップを終えた生徒たちは、いい表情をしていました。 実際に現場に入ってみると、これまで取材では見えなかった教育現場の苦労がそろそろ学校づくりの当事者になりたくなった 岡山県にある、県立和気閑谷(わけしずたに)高校で地域おこし協力隊員として働きはじめて、3年目になりました。指導員の先生と一緒に、高校と町をつないで総合的な学習の時間(以下、総合学習)のカリキュラムづくりや運営を行っています。東京生まれの東京育ち。まさかそんな自分が会社を辞め、都内を離れて岡山に移住するとは思ってもみませんでした。 ここに来る前は、教育専門誌の編集の仕事をしていました。その際に取材をした和気閑谷高校の校長先生から声をかけられたんです。「高校を町に開いて、町のすべてを総合授業の教材にします。地元に住む人が“先生”になるような、そんな総合学習をつくっていきます。江森さんも一緒にどうですか?」と。 その話を頂いてから、編集者という見学する立場ではなく、一度は学校づくりの当事者として、教育現場に入ってみたいという想いが大きくなっていきました。そろそろ独立してもやっていけるかなと考えていたので会社を辞め、2015年の4月に和気町での暮らしがスタートしました。「主体的な学び」は生徒も教員もたいへん! これまで主体的に動いた経験が少ない生徒たちにとって、総合学習は少しハードルが高い部分があります。そのハードルを少しずつ下げていって、教科の授業ではできない体験とみんなを結びつけるにはどうすればいいか。最初は試行錯誤の連続でしたね。江森 真矢子 さんま や こえ  も り岡山に移住して3年目。地域にすっかり溶け込んで、盆踊り大会では司会をすることも。「生徒を待つ人ですね」と言われてそういえばそうだとをもりのあと を歩く を32125期生

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