1985年に自由の森学園は開校しました。以来36年間、毎年秋に<自由の森学園・公開教育研究会(以下、公開研)>を開催してきました。昨年はコロナ禍もあって、開校以来、初めてオンラインでの公開研究会の実施となりました。保護者のみなさまの中には“もう知っているよ”、という方もおられるかもしれませんが、とくに中1・高1の生徒の保護者のみなさまのためにも、少し説明させてください。
公開研とは、授業、分科会、生徒の表現活動、合唱などを、社会・おおやけに開き、議論・批評をしてもらう――教師・学生・市民・研究者・保護者など多様な人たちが集い、参加者同士が学び合う――研究会です。単なる保護者授業参観ではありません。
自由の森学園の授業や教育活動がひとりよがりにならないために、教育の考え方や実践を発信し、その内容が「内向き」にならないために、多くの人の声に耳を傾け、受け止め、そのことをよりよい学校づくりの糧としてきました。
今日、学校現場も、学生の皆さんも超多忙なのですが、そんな中でも、毎年多くの方に公開研に参加してもらっていることは本当にありがたく、私たち教師たちも「よし、がんばろう」という気持ちになります。
しかし、昨年秋は新型コロナウイルス感染拡大のため、リアル参加による研究会は断念せざるを得ませんでした。とはいえ、この期間ならではの問いの深め方や、やり方を工夫・模索するなかで、何とかできるカタチで発信・問題提起をおこなおうと考え、オンラインで公開研究会を実施することとしました。
今年も昨年のカタチを踏襲して行います。
いつも自由の森学園の教育実践を応援してくれる方たち、そして、はじめて自由の森学園のことを知ってくださる方たちに向けて、自由の森学園の「現在(いま)」を知っていただく一つの機会となることを願っています。
もちろん、いま現在、日々学校で学び、生活している生徒及および保護者の皆さまにこそ届けたいと思っています。