自由の森学園 中学校・高等学校 学校案内 2023
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野菜づくりから世界が広がりますよ。自由の森では、農業にふれる時間がたくさんあります。中学の総合学習、農園での体験学習、そして高校では「農業」と「タネ」という講座があります。畑で、野菜の有機栽培に挑戦します。農作業は楽しいですよ。4月に苗を植えると、3か月後にはトマトやキュウリが鈴なりです。秋は一度畑をきれいにして、冬にとれるダイコンやニンジンなどを植えます。農薬を使わないため雑草や害虫、それとシカ(群れで襲来します!)への対策が重要で、畑に通って手入れをします。手間はかかるけれど、実った作物はうま味が濃くてびっくりします。たくさん収穫できるので、友だちに配ったり、浅漬けを作ったりしました。次の年のために種をとって苗も育てます。こうして四季を通して循環していくさまを味わっていきます。座学では大量生産・大量消費に適応させた種子の問題や、種と農薬をセットにした多国籍企業のビジネスなども知り、安全な農業がぐらついている現状を学びました。日本の食文化に不可欠な農業の楽しさ、大切さが、この講座を通してみんなに伝わればいいな。 ブラジルの伝統的なイベント「リオのカーニバル」で有名なサンバ。この音楽に使われているさまざまな楽器に触れます。練習を重ねていく中で、基本的なリズムをマスターし、「バツカーダ」と呼ばれる打楽器だけのアンサンブルを作り上げていきます。夏には、国内最大のサンバイベント「浅草サンバカーニバル」に出演しています。※浅草サンバカーニバルは、昨年は中止となっています。 「社会福祉」を切り口にして、現代の私たちの暮らしや社会について考えていく講座です。毎年、生徒たちと相談しながら、近隣の「特別養護老人ホーム」や「認知症対応グループホーム」、「知的障害者通所施設」「精神障害者地域活動支援センター」、「乳児院」、「子ども支援ネットワーク」、「国立ハンセン病資料館・多磨全生園」などに出向いていきます。 また、聖学院大学と連携しながら、岩手県釜石市・宮城県石巻市などへ行く「復興支援ボランティアスタディツアー」に参加しているほか、福島県二本松市の有機農業グループの方々の協力を得ながら「福島スタディツアー」も行っています。2021年度卒業長野県農業大学校総合農学科農業経営コース1年    245日本屈指のサンバチームの面々と共にサンバを楽しむ、浅草サンバカーニバル。衣装もほとんどが手づくりです。さまざまな福祉施設に赴いて現場の方の話を聞く中で、現在の日本の福祉の在り方と、これからを考えていきます。味が濃いと言われる有機栽培の野菜。「まさかこれほどとは!」という体験が、農業の進路への入り口でした。農業・タネ大澤 拓巳 さん東京都 青梅市 出身わたしの選んだ講座はサンバ福祉の現場へ

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