自由の森学園 中学校・高等学校 学校案内 2022
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 今や「情報」は、政治や経済、法律などと同じように私たちの暮らしに深く関わるものになりました。誰しもが混乱に陥ったコロナ禍で、「トイレットペーパーが不足する」「お湯を飲むと予防に効果がある」などといった誤った情報が広がる中、それを痛感した人も多かったのではないでしょうか。 また他方では、SNSでの誹謗中傷によって人が命を落とす痛ましいニュースも耳に入ります。いまや情報はモノやおカネだけでなく、多くの人の心を動かし、健康や人生そのものにも影響を及ぼすのです。誰もが発信者であり受信者。それは誰もが加害者にも被害者にもなりうるということです。 発信する態度を養う中では、相手の視点に立った7W4H(※1)と呼ばれる誤解の生じにくい情報共有の基本について皆で考えます。実際の危険や被害を学び、「デジタルタトゥー」といって自分の不適切な書き込みが一生つきまとうケースや、著作権、名誉毀損罪などの法律にもふれていきます。 受信する側に立てば、大量の情報の中から適切なものを集め、活用する「情報リテラシー」が不可欠です。ネット上には、一定数の悪意のある情報、善意から広まってしまった間違った情報もあります。また自分の主義主張にマッチする、都合の良い情報を無意識に「信じていい情報」と取り違えてしまう場合もあるのではないでしょうか。 スマホやPCでネットワークを活用する時、アプリケーションの使い手に留まることは、それだけで危うさを伴う現代。今日的な課題と向きあいながら、コンピュータやインターネットと上手に付き合うために、なにが必要か、対話を重ねていきます。※17W4H「When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、Whom(誰に)、What(何を)、Why(なぜ)、Which(どれを)、How to(どのように)、How many(数量)、How much(いくら)、How long(期間)」いのちを育み、いのちを食べること。日々の生活の根源を問い直す人間生活責任と思いやりをもった「情報の担い手」へ情報Information人間生活Human life2020年度に生徒用のPCを入れ替えました。最新の端末が揃った環境で、スムーズに作業に取り組むことができます。3636

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