自由の森学園 中学校・高等学校 学校案内 2021
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「生きる」から芽生えた問いをカタチにしますよ。わたしの選んだ講座は3 高校1年から「土曜美術」を選択しています。課題とされているテーマは「生きる」。人によって服をつくったり粘土で造形したりと、使う素材やコンセプトは自由。自分自身と向き合って表現する、美術を入り口にした哲学的な授業です。 1年生の時は、好きなものをスマホで撮影して画像を切り貼りするコラージュ作品に。2年生の時は、広島の原爆をモチーフにしました。過去の悲しみが今の自分にどうつながっているのか、自分たちがそれを教訓になにを選び、次に進むのかを、上から重ね塗りできる油絵で問いかけました。3年では「ジェンダー」講座で取り上げた、性別による生きづらをコンセプトにしようと思っています。 でも、考えれば考えるほど「生きる」ってなにか分からなくなるんです。周りの人たちや社会との関係性から浮かび上がる「自分」が大切にしたいものは何なのか。それをどうすくいとるべきなのか考えた時に、今回は絵画がいいかな、と思っています。曖昧な想いをそのまま描くことができる。美術の良さのひとつってこういうところですよね。土曜美術村上 みすず さん考えることと、手を動かして表現すること、その間を見つめていく時間です。高校3年飯能地域研究 学園のある飯能市に目を向けて、地域の持つ可能性や直面している問題について掘り下げていく講座です。さまざまな角度から地域を捉えた資料を元に学習を進め、街を歩いて現地調査を行います。 最近は、研究した内容を土台にして、「自由の森学園の高校生が案内するエコツアー」と称して、飯能市が主催するエコツアーに、企画団体として参加しています。 昨年は、市で行われた「飯能プランニングコンテスト」にも参加し、大学生や社会人と一緒に飯能の活性化について考えました。市内にある白髭神社にて。高句麗から渡来した王族がこの地で建郡する場面の寸劇をエコツアーで披露。参加者の皆さんからも温かい拍手をいただきました。韓国講座 夏に約10日間、韓国のソウルを中心に行うスタディツアー。韓国の高校生の家にホームステイをします。姉妹校であるサンマウル高校と河南高校との交流では、浴衣とチマチョゴリの交換を行い、お互いの文化に触れ合う場面も。フォーラムでは毎年テーマを決め、調べた内容を発表し、グループで話し合います。冬には韓国の生徒が来日し、日本の文化でおもてなし。年間を通して深い関係性を築きます。4月から日韓の歴史や現状を学びながら、交流の準備を進めていきます。スタディツアーでは韓国の史跡巡りも。日本と韓国の高校生が真摯に歴史と向き合います。41

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