季刊もりのあと別冊2021
13/20

けど、みんなで自分達だけのパレードを作り上げる経験は、私にとって他に代えることのできないものになりました。 高3の去年、浅草サンバカーニバルは、コロナの影響で中止になりました。目標を失ったのは辛かったですね。サンバに限らず、行事も部活も、学校のさまざまなところで、みんなが「上の学年がつくってきたものにも負けないものをつくりたい」、とさまざまに意気込んでいました。去年は残念なことが多かったですね。 自由の森は、時間をたっぷり使ってさまざまな経験ができて、その経験から本当にやりたいことを見つけることができる場所だったと思っています。この学校を受験したいと母に伝えた時、最初「この学校では勉強しないのでは?」と母に反対され、「この学校は、きっと自分が成長できる場所になると思う」と説得した経緯がありました。 卒業した今、当時を振り返ってみても、あの時の選択は良かったと思っていますよ。3泊4日の、新潟の農家で行う体験学習に参加。自分の手で食べるものを作り、夜は最低限の灯りで暮らす自給自足の現場は、すべてが新鮮だったとか。高2の時、選択講座「サンバ」で参加した浅草サンバカーニバルより。この年のパレードのテーマは「チョコレート」。チョコレートの美味しさや甘さというイメージだけではなく、その製造現場で問題となっている、児童労働や労働格差についても表現した。13

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