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▶ 自由の森学園中学校の入試について

「検査される」ものから「表現・表明する」ものとしての「テスト」を。

自由の森学園は、これまで学習してきた知識や解き方がどれだけ蓄積(暗記)されてきたかを測るだけとなりがちな入試方法とはまったく違う、入学試験の形をずっと考えてきました。

子どもたちはそもそも好奇心の塊です。実際の授業などをしている際にいつも思うことですが、なにかの事象を観察したり問題に取り組む中で「こうじゃないか」「ああじゃないか」といろいろ想像をし、それを授業の場で意見として出してくれています。その過程の中で現れる発想のやわらかさやおもしろさとまさに「出会う」場に、いわゆる入学試験といわれているものがつくれないものかと、検討を重ねてきました。

いわゆる「授業入試」として設定してきたA入試やB入試では、基礎的な知識や、問題の読み方、とらえ方、解き方、あるいはていねいさや独創性など、その人の持つさまざまな特性を見るために、国語と算数のペーパーテストに加えて「授業(理社体音美から1科)での様子を通して、答案用紙には現れきれない子どもの姿を見るための場をつくったり、あるいは面接(グループまたは個人)を通して入学後のその子の姿を想像するための時間を設けてきています。その考え方は、基本的にはC入試にも反映されています。

2015年度の入試として、従来行ってきたA・B・C入試に加え、新たに「X入試」を設けることといたしました。「読み書き」の力は国語のペーパーテストで、3科総合入試では、算数・理科・社会のそれぞれの分野で学習してきた要素から「環境問題」についての問いを、横断的に出題したいと考えています。問題に取り組む中で、分析や思考を通し、数的な処理や問題解決の方法、または読解や表現の仕方を見ます。

出題されるテーマとして「環境」のこと。私た ちを取り巻く地球環境のなかでどう生きていくか を考えるなかで、重要な関心事であることは間違 いありません。いま、環境問題についていろいろなことを考えたり具体的実践をしている子どもたちもいると思います。
「考えたい」「学びたい」は子どもたちがそもそも持っている強い意思。この入試を通して多くの子どもたちとの出会いがつくれればと願います。