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6 自由の森学園には、「卒業をつくる」という言葉があります。高校3年生一人ひとりが、この場で何を学び、考えてきたのか。どの様な姿で卒業していくのか。自分の中にある思いと、世界や社会の在り方を照らし合わせて、次の自分を見つめていきます。 そんな個人的な活動を集約し、「わたしたちの卒業」として卒業直前に行われるのが、友人たちと共に学んできたものを見つめ合う「学習発表会」。そして在校生によって企画、運営される卒業式もまた、「卒業をつくる」の集大成となる場です。 新型コロナウイルス感染症によるさまざまな問題が、社会全体に大きな余波を与えた今年の春。高3や学園全体にとって重要な活動の時間となっている3月を、例年とは大きく違う状況で迎えることとなりました。 現実的にあらがうことが難しい自粛の連鎖の中、学園では拙速にトップダウンで方針を決めることなく、生徒と教員の関わり合いの中で、今、実現できる「卒業をつくる」を民主的にカタチにしていく活動がありました。今年だけの卒業を「みんな」でつくる新型コロナ危機。そのとき卒業式は——。

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