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食堂のご飯は「おいしい」味 自由の森の食堂の味ってどんな味でしょう。 食堂の唐揚げ、食堂のハンバーグ、食堂のカレー、食堂のミートソース、食堂のうどん、どれも大人気のメニューですが、“食堂の”と言っても作り方や味は意外にも身近だったりします。それは各家庭でのご飯づくりが土台になっているから。 食堂のご飯づくりのはじまりは、立ち上げに携わった父母たちが各家庭の味を持ち寄るところからでした。そこから試行錯誤を繰り返し、子育てをするお父さんお母さんの「生活の知恵や工夫」がぎゅっと詰まったご飯づくりのノウハウが築かれていきます。そのノウハウは次の世代へ、さらに新しい世代へと繋がり、食堂の味は伝承されてきました。 今でも毎日のように知恵と工夫が飛び交います。季節によって手に入る食材が異なる自由の森の食堂では、同じメニューでも一筋縄ではいきません。春先の新タマネギは水分が多いからカレーを作る時の炒め加減や味付けに注意してね! 冬はキュウリがないから、代わりにキュウリのピクルスを刻んで入れてみようか! カレーやミートソースの最後に、りんごを少しすり下ろしてもいいのよ! 時にはそこに新しい世代の感覚が吹き込まれ、新たな知恵と工夫が生まれます。伝承を受け継ぎながら、時代の変化とともに少しずつ食堂の味も広がりを見せているように感じます。 だからこそ、食堂のご飯づくりに「味見」は欠かせません。毎日、毎回、ひとりではなく周りのみんなが味見をします。もちろん人によって、はたまた日によっても味覚はそれぞれ。お塩やお砂糖の分量も大切ですが、最後の決め手は「おいしいね」の一言。毎回同じ味のご飯をつくるのではなく、「おいしい」ご飯を気持ちを込めてつくる、まさに各家庭で子どもたちの成長を見守りながらつくるご飯づくりの感覚がそこにあります。そう思うと、「おいしい」の言葉が食堂の味には一番ぴったりかもしれません。 先日発売された、食堂のご飯のレシピ集。食堂の味を再現! と力を入れずに、みなさんの「おいしい」ご飯づくりのそばに寄り添うような、そんな想いの1冊です。河野 翔 (自由の森学園 食生活部)14定価:1,300円全国の書店、ネットストア、学園にて販売中自由の森学園 食生活部講談社自由の森学園の学食レシピ(税抜)学食のレシピが 本になりました!自由の森学園食生活部日本一の「ふつうの家ごはん」自由の森学園の学食レシピ講談社ココロもアタマも豊かに育てる学校の父母たちが始めた特別な食堂〈自由の森学園の卒業生〉星野源(音楽家・俳優・文筆家)、浜野謙太(ミュージシャン・俳優)、ハナレグミ(ミュージシャン)、ユージ(タレント)、吉岡秀隆(俳優)ほか父母たちが始めた特別な食堂〈自由の森学園の卒業生〉星野源ジシャン・俳優)ユージ

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