morinoat_23
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9のは2013年の9月から。高校卒業後は手に職をつけたいと思って、住み込みで仲居さんをしたり、農作業をしたりいくつかの仕事をしてみたのですが、カフェで手を動かして一人ひとりのお客さんに対応しているのが、一番面白かったんです。それからは『バリスタになる』と言って、大手も含めていろんなお店で働いてきました。やがて、自分のお店を持ちたいなと思いはじめたところで、この劇場のカフェをやらないかという話があったので、やってみることにしたんです」 実は麦さんが関わる前のカフェは劇場の2階にありました。 「カフェをやる以上、1階の入りやすい場所でないとお客さんは来ないと知っていたので、1階に移設するのは絶対条件でした。それと、この場所は平日はビジネスマンで賑わっているのですが、公演のない日はシャッターが閉まっているので、平日の街と断絶してしまっていたんですね。建物のデザインもうやって食べているの?』と心配されますが、いやいやいや、劇団からもらう給料だけで生活していますよ、って。プロジェクトによっては助成金が出ていることもありますが、プークは基本的に公演収入で成り立っています。納得いったようないっていないような顔をする人もいますが、テレビ出演もしていると話すと納得してくれる様子。NHKの『がんこちゃん』シリーズや『新・三銃士』シリーズ、『いないいないばぁっ!』といえば知っている人も多いのではないでしょうか? これらも演らせていただいていると話すと、急に見る目を変えてくれる人もいます。今はちゃんと養成所もあるので、興味を持ってくれた人がいたら、気軽にとは言えませんが、オーディションを受けてみてください」劇場にはカフェがなければ。「プンクト」オープン プーク人形劇場は人形劇の公演のほか、映画会や講演会なども行われています。その1階にはカフェ「プンクト」が併設されていて、提供されるスペシャリティコーヒーの味に惹かれて平日は多くのサラリーマンが訪れているとのこと。 「街には劇場がなければいけない。そして劇場にはカフェがなければいけない」という川尻泰司さんの言葉によって設けられたというカフェですが、担い手がいないため、一時は休業していました。今、そのカフェを切り盛りしているのは、麻美夏さんの妹で、自由の森学園の6期生でもある川尻麦さんです。 「私がここでカフェをやるようになった川尻 麦むぎ さん自由の森学園高等学校卒業後、農家や旅館、カフェなど、さまざまな分野の仕事につきながら、日本各地を渡り歩いたのち、2013年よりコーヒープンクトをオープン。バリスタとして活動中。6期生。

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