自由の森学園中学校・高等学校 学校案内2018
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 スポーツの経験は一切なかったんです。でも、自由の森の中学でマット運動にハマりました。三点倒立は奥が深いんです。集中して身体感覚をつかんでいく、豊かな時間でした。 高校から夢中になったのがカバディ。狭いコートで身体をぶつけ合う格闘技のような激しさと、攻撃手を捕まえるために連携するチームスポーツとしての楽しさが魅力です。日本ではマイナースポーツなので、これからもっともっと普及させたいと考えています。進学先に大東文化大学を選んだのもカバディ部がないから。さまざまなスポーツを経験しているスポーツ科学科の学生を選手として集めたら、それぞれの強みを生かせるすばらしいチームになると思います。さらにカバディの故郷であるアジアの研究ができて、体育科の教員免許も取得できるとあって、僕にとっては三拍子揃った環境です。 カバディ部の顧問だった教員の菅香保さんはとてもエネルギッシュで観察力がある人でした。持て余している生徒を見逃さず、新たな興味を持たせることがとても上手。僕も教員になったら、目の前の人間に誠実に向き合い、学校生活を支えられる存在になりたいと思っています。在学中の自分と同じような、どこかバランスの悪さを抱えている生徒と出会いたいですね。「一人ひとりの〈生き方としての進路〉」にて、2人のインタビューのロングバージョンを掲載しています。Nodoka FujiwaraTetsuro Abe 法政大学キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科へ進学しました。「教育」を切り口に、多様化やグローバル化した現代社会における人の生き方にスポットを当てる学科です。いい大学へ行けばいい就職ができるというような旧来の価値観が崩れている今、どのように学び、働き、生きるのかを考え、自分はもちろん他者の人生デザインにも関われるチカラを養うつもりです。 このテーマに興味を持ったのは、選択講座のひとつ「韓国講座」主催の国際交流がきっかけです。高校1年の夏に10日ほど韓国でホームステイし、姉妹校であるサンマウル高校の生徒と交流する機会がありました。同校では自然との共生をかかげて、すべての生徒が自分の畑を持ち、循環型農業に取り組んでいます。自由の森以上に独特なスタイルに衝撃を受け、「教育っておもしろい!」と感じたのです。その後もグループディスカッションや現地での生活を通して彼らと親しく交流できたことに大きな手ごたえを感じています。 私たちは普段から、多くの授業でディスカッションしたり関連する資料を読み込んだりして包括的に課題に取り組むことに慣れています。こうした自由の森の学びは大学受験でも有利に働きました。今後、大学センター試験でも記述式の問題ができるといいますし、AO入試や自己推薦制度など大学入試が多様化する中で、自由の森の生徒が自信をもって臨める場面が増えるのではないでしょうか。「人の生き方」に教育はどうコミットするのか。国際交流をきっかけに考えています。カバディの魅力を伝えたくて、ゼロからの創部に挑戦しています。2016年度卒業。生き方をデザインする上で欠かせない「教育」に興味を持ち、法政大学キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科で関連する学識を深めている。多様な人の生き方にふれる学びは、自由の森学園の学びにも似て、とても魅力的だという。2015年度卒業。自由の森学園カバディ部の選手として活躍。高校在学中に日本代表メンバーに選抜され、国際試合に参加。現在は大東文化大学スポーツ・健康科学部スポーツ科学科で後進を育成すべく奮闘中。韓国講座でお世話になったホームステイ先での1枚。高校3年間、毎年お世話になりました。カバディ日本代表として活躍。昨年インドで行われたワールドカップにも出場しました。藤原 和阿部 哲朗さんさんある卒業生たちの歩き方0115

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